大人の歯は、上下合わせて28本と親知らず4本の32本、親知らずは、4本すべて生えてくる人もいれば、全く存在しない人、また歯肉に埋まっていて一生生えてこない人もいます。
そんな親知らずについてお話してみたいと思います。
親知らずは、人間の進化の過程で、昔の人々が食べ物を噛むために必要だった歯です。
しかし、現代の人々は食事の方法や食べ物の種類が変化し、顎が退化し、顎が小さくなったため、親知らずが生えるスペースがなくなり、まっすぐ生えてくることが出来なくなり、お口の中でトラブルが起こってしまうことが多くなってきました。
親知らずがあった場合、いくつかの対応策が考えられます。
まず、口腔内の状態をみるために、歯科医院でレントゲン撮影や口腔内の検査を行い、親知らずの位置や成長状態を確認します。
親知らずが正常に生えてきており、周囲の歯や組織に問題がない場合、特に何もする必要はありません。一番奥に生えているので、歯みがきを念入りに注意して行いましょう。
親知らずが、横に生えてきていたり、虫歯であったり、また、生えていないのに痛みを伴っている場合は、抜歯が必要になる場合があります。
抜歯は歯科医院で出来ますが、歯が横向きに生えている、歯ぐきの中に親知らずが埋まっているなどの場合は、外科的な抜歯が行われることもあります。
親知らずの抜歯は、痛みや腫れ、出血などの一時的な不快感を伴うことがありますが、適切なアフターケアを行うことで通常は問題ありません。
親知らずは、生え方やお口全体の状態によって、治療の判断が変わることもありますので、日頃から定期的な歯科検診を受け、相談できるかかりつけの歯科医院をつくっておきましょう。