八重歯(やえば)は、上顎の前歯が通常よりも重なって配置されている状態を指します。
これは一般的には「八重歯」と呼ばれていますが、日本以外では「オーバージェット(overjet)」や「プロトルージョン(protrusion)」などとも呼ばれることがあります。
八重歯にはいくつかの問題点があるため、適切な治療が必要な場合があります。
1.見た目の問題:八重歯があると、歯並びが不均衡に見える場合があります。特に前歯が突き出ていると、患者さんの自己意識を高め、自信を損なうことがあります。
2.咀嚼(そしゃく)機能の問題:八重歯が原因で咀嚼機能が低下することがあります。噛む際に歯が正しくかみ合わないため、食べ物をうまく噛み砕けない場合があります。
3.誤咬(ごかつ)のリスク:八重歯の場合、下顎の前歯が上顎の前歯の内側に咬み合う「逆咬合(ごはくごう)」や、上顎の後ろの歯と下顎の前歯が正しく咬み合わない「開咬合(かいこうごう)」が生じることがあります。これらの誤咬(ごかつ)は、咬合力が適切に分散されないために歯や顎に負担をかける恐れがあり、顎関節症や歯の摩耗などの問題を引き起こす可能性があります。
4.歯の健康への影響:八重歯が原因で、歯の表面に余分な圧力がかかり、歯のエナメル質が削れやすくなる場合があります。その結果、虫歯や歯の感度などの問題が生じる可能性があります。
以前は、八重歯がある女性はチャーミングと言われ、八重歯に憧れる女性がたくさんいましたが、上記のような色々な問題点があることから、最近では歯列矯正で改善する方が多くなってきています。
矯正治療には、さまざまな方法がありますので、検討される場合は、歯科医院に相談して適切なアドバイスを受けることが大切です。