食べ物を噛んで味わうことを咀嚼(そしゃく)と言います。なぜよく噛んで食べることが大事なのか、今回は咀嚼についてお話していきたいと思います。
①食べ物の消化・吸収に良い
消化酵素のアミラーゼを含む唾液の分泌を促し、胃腸での食べ物の消化・吸収を促進する。またよく噛まないことは、消化器官に余分な負担がかかることに繋がります。
②虫歯、歯周病の予防
唾液の分泌がよくなり、唾液に含まれる免疫物質が細菌を減少させるため、口腔内の清潔が保たれ、虫歯や歯周病の予防につながります。
③がんや老化を予防する
唾液に含まれるペルオキシターゼというたんぱく質には、発がん性物質の発がん作用を抑える働きがあります。また、ペルオキシターゼには、老化現象など、身体に悪影響を与える活性酸素を抑制する働きもあるので、よく噛むことは老化防止にもつながります。
④脳を刺激し、活性化する
固い物をよく噛んで食べると、上下のあごの骨や顔の筋肉が発達し、丈夫なあごがつくられます。あごが充分に発達していないと歯並びが悪くなり、運動能力が低下するなど、健康を害する問題が生じることがあります。
このように噛むという作業は、健康のためにとても大切ですがそのためにも丈夫な歯を保つことは不可欠です。
健康な歯が健康な身体をつくります。噛みごたえのあるものをよく噛んで食べる、ゆっくりと時間をかけて食事をするということを心掛けてみてください。ひとくち食べ物を口に入れたら、30回から50回噛むのが理想的。好き嫌いなくバランスよく食べることも忘れずに。